退職した人がシニア雇用になって
部長が定年退職して シニアになり自分の席の前に来た。あれほど、席にいなかった人が、今は、ずーっと自席に座っている。仕事の内容もなくなり、決裁もなくなり、ミーティングにも呼ばれない。
今まで、いろいろと気にかけてくれていた部長が部長でなくなり、シニア雇用になったことで、急に変化が訪れた。部長ではなくなったので、自分に対しての指示命令系統からはずれたので、何も言ってこなくなった。
部長が暇になったのと同様に、自分も暇になった。
会社での存在価値を見失う
そして、課長がもうすぐ定年退職する。この課長は定年と同時に会社を退職してシニア雇用にはならないらしい。
新しく上司になった若い人は、自分で何とかしようとがんばる。
助けてほしいそぶりはない。自分も見守りはするが、余計な口出しをしないで済むならと、口出ししない。
こうなってくると、自分がこの会社にいる価値は、あるのだろうか?と疑問になってくる。自分の役割はなんだろう? 会社の中で組織のラインから外れて過ごすのは、居心地が悪い。給料泥棒のように思えてくる。
それなりに、仕事はできる自信はあるが、仕事がないと役立つ場面もない。
こちらの会社にお世話になって約3年が経過する。2つのプロジェクトを無事に立ち上げたし、この会社での、ミッションコンプリート。
部長もシニアになり、課長も退職が近い。これがいいタイミング、引き際だ。と、2度目の会社の退職を決意した。
残ったほうがいいに決まってる。
退職しようと決意するも、常務からは、いてくれるだけでいいと引き止められる。なにかアウトプットを出して期待にこたえたいと思うが、何もできない。
退職を決意したものの、これからの何かやりたいことがあるわけでも、どこか次の就職のあてが、あるわけでもない。単純に辞めたいというわがままだけ。
61歳を過ぎると、次の就職先も簡単にはみつからない。警備、清掃、介護、運転手は、どこも人手不足らしくシニアでも求人がたくさん出ている。
どこの会社も定年は60歳で65歳まで契約社員で働けるようであるが、61歳の人をわざわざ雇って契約社員として迎え入れてくれるところなどめったにない。自分ところの正社員がどんどんシニアになり、すでにシニアは飽和しているのが現状だ。
ほしいのは、40代前後のこれからを担ってくれる中堅社員だ。そりゃ、そうだ。
もう、65歳まで数年しかないような人を欲しがるような会社なんてない。だとしたら、このまま65歳あるいはそれ以上でも使ってくれる今の会社にいるのが一番いい選択じゃないのかと自分でも思うし、みんなにも言われた。
残ったほうがいいに決まっている。
会社にいるだけでいいと、言っていただいたいるんだから。大手企業から中小企業へ来ただけで中小企業からしたらバリューがあるらしい。
確かに、職探しは難しい。海外出向もいとわず、東京でも大阪でも単身赴任をいとわず、部門の責任者や、工場長として赴任する道はある。年収も今の3倍ぐらいで昔の年収を確保できるかもしれない。まだ、チャンスはあるかも。
もう一花咲かすだけの気力が自分にあるのか? 責任者として活躍できるのか?ゼロからのネットワークづくり、風土への適応、逆に風土をぶち壊して自分のやりたいようにできるパワーがあるのか?
ハローワークや、シニア求人を探してもでてくるのは、介護、清掃、警備、ドライバーぐらいなものだ。
いったい自分の存在価値はどこにあるのか?
自分のやりたいことは何なのか?
自分で稼ぐ力はあるのか?
なんでもやってみればいいんじゃないか?
と、頭の中は自己問答が駆け巡り答えは一向に出てこない。
ブログで稼ぐ、Youtubeで稼ぐ、せどりで稼ぐなど稼ぐ力を身につける。
資格をとってみるのはどうか?
と、とりあえず初めて見たのがこのブログ。ネットでは ブログで副業なんてたくさん宣伝してるので、自分でもできるんじゃないかと初めて見たものの、そんな簡単にお金にはならない。趣味の延長線上でしかない。
ま、それでも何もやることがないよりも、やってみようと始めてみた。
これから退職する人へ
早めに副業なり、会社以外の活動なり、やりたいことの方向性の準備をしておくのがよい。
自分は、55-58歳まで海外にいて、工場のお守りで精一杯だったので、何もできなかった。もし、戻れるのであればこの時に、もっと会社以外にネットワークを見つけておきたかった。60歳を過ぎると一気に就職先は絞られてしまう
どこか拾ってくれそうな会社をみつけるとか、会社以外で趣味なり、友達なりをみつけて進むべき道をそれなりにでも方向を見つけておくべきだと思う。
ある人は、もともと人事や経営企画畑出身で読書もよくしてたし、いろんなプレゼンも上手な人がいた。不幸にも途中上司と折り合いが悪くなった時期があり、会社で報われなくなった時期があった。彼は、その時から外部の講習やセミナーによく出かけて勉強してた。
ついに彼は、本を出し、ベストセラーにもなった。そのエリアではかなりの専門家になったようで、会社以外の仲間が増えて、講習会やセミナーの先生をするようになった。
本の内容を説明した動画も作成し、セミナーなどの参加者に有料でみれるようにした。月に数万円ぐらいは、楽に稼げるようになった。そのうち本の印税も副収入で入るだろう。副業が本業になりそうである。
知ってる同期、先輩のなかでも数少ない副業の成功例だ。
好きなことを発端に、仕事以外のネットワークができ、それを提供することで稼ぐ力も身につけた。
同期のほとんどの人は、60歳で定年を迎え、第二雇用で65歳まで同じ会社で働いている。65歳で年金がもらえると思うが、65歳で退職してからどうしていいのか悩む人も、きっといると思う。
これからの自分
そういう意味では、すでに退職後という悩みは経験したので、時間があるうちに早めに行動を起こして、この先、まだ長い、楽しい時間を過ごすように進んでいきたい。
こうやってブログの原稿を書いているだけでも、楽しい。自分の思いを書き留めて残していこうと思う。
旅にも出たい。知らないこと、行ったことのない絶景ポイントもまだまだたくさんある。
目の前の部長の退職後、自分の退職後 この変化は、きっと誰もが通ってる道だ。どのように退職後を進むかは人それぞれだ。 同じ会社で65歳まで過ごす人、違う会社へ行く人、バイトする人、自分の好きなことで世の中に貢献できる人。給与ではない、事業収入や不動産収入、雑所得で収入を得る人。
選択肢は、無限にあるのだ。
失敗も小さくすむなら、なんでもやってみよう。