新しくサラリーマンになった君へ、サラリーマンを終えた父からのメッセージ。
今回は、マネー教育ではなく、経験談だ。
これ頼むわ~ と仕事を依頼されたとき、どう思う?

会社に入ると、上司からいろいろと仕事の依頼があると思う。
無理な命令も来るよね?

ホント、私なんて入社したばかりなのよ~。
まだできないことだらけなのに~無理!
仕事を頼まれたとき、厳しい条件で頼まれることもあるだろう。これから先、そういうことの連続だ。
「できない」と言うのは勇気がいる
”明日までにこのレポートを作っておいて” 頼むわ。 なんて丸投げされるだろう。そんな時、部下である君は、上司の命令に対して ”はい、わかりました。” と、とりあえず返事すると思うが、心の中では そんなの無理だし~ と思っているよね。
上司に、”申し訳ありません。できないです” というには、なかなか抵抗があると思う。
できないというと、”なんでできないんだ!” と問い詰められるから とても言えないと思うかもしれない。
できない理由を整理してみよう
頼まれた仕事ができないときは、上司にはっきりとできない理由を言わなければならない。
こんなの、パワハラよ とか、新人なのに~ とか 感情的にできない理由を見つけて仕事を断っても怒られるだけだね。まずは、どういう状況なのか把握してみよう。
・時間が足りないから。他の仕事もあるし~
・私の能力では、できない内容だから。
・一人でできる内容ではないから。
・嫌いな仕事だから
できない理由は、たくさん思いつくだろう。とりかかろうと思う気持ちより、きっと拒否感の方が強いだろう。
視点を変えてみよう
仕事の内容が時間的に無理なのか?
–> 時間的に無理なのは、自分のスケジュールの中の優先順位を落とせば時間ができるのか?
責任が重すぎて無理なのか?
–> 責任が重すぎて無理なのは、仕事の内容を分解すればできるのか?
自分のスキルがなくて無理なのか?
–> 自分のスキルがなくて無理なのは、スキルを持ってる人を探せばできるのか?
地の果てまで探したのか!
私も、サラリーマン時代に経験した。その中で一番記憶に残っている上司の言葉がこれだ。

”地の果てまで行って、
すべて探してのか!”
当時、部品の調達を担当していて、前モデルの部品費を半額にするというのが、ミッションだった。
途中経過を報告したけれど、当然そんなハードルの高いミッションを簡単にクリアできることもなく、上司に現状報告したときに言われた言葉だ。
この時、返事をできずに黙ってしまった。
当然、自分のできる範囲の事しかしてない。だが、上司はすべての可能性を確認し、その上での答えがこれなのか? という意味だと思う。
そういわれると、そこまで範囲を広げて調達の可能性を確認はしてない。
さらに上司曰く、”他社は、うちより安くできてるんだぞ。まだまだ可能性はあるはずだ!” と言われた。
できない証明の難しさを痛感
自分が、これ以上できませんと報告するときに、考えられるすべての可能性を調べつくしたうえで、その難易度を説明しないと、納得してもらえない。
できる理由よりできない理由の方が何倍も難しい。上司に、この可能性は考えたのか? と追及されたときに答えれないといけないからだ。すべての可能性を否定できたら、できないと初めて言える。
こんな、議論を何度も上司と行った。
上司は、上司の立場である仕事を責任をもって成し遂げなければならないので、そのミッションの一部を任されるのだ。自分ができない場合は、チームのどこかでそれを挽回しなければならない。
すべての可能性を検討してみる。どこか一歩はないのか?
最近は、上司からの圧力は、パワハラと言われてしまい、こんな無謀な証明を強要されることは少なくなったかもしれない。
一つの教訓として、できないと いう時には、簡単にあきらめるのでなく、ありとあらゆるすべての可能性について検討し、ひょっとしたらできるかもしれないという余地に対してチャレンジをしてみるという姿勢も持ち続けてほしい。
ゼロにどんな大きな数字を掛けてもゼロにしかならない。どれだけ周りがギャンギャン行ってきても君がゼロのポジションをゼロにしか見ている限りずっとゼロのままなのだ。でも君が、一歩踏み出すだけでゼロではなくなるのだ。
案を作って提案してみよう
すべてができなくても、代替案を用意して説明すれば、できないことも、80点はできる状態になるかもしれない。

こうすればできるかもしれません。
時間がなくてできない。
–> もうあと2日いただければ。 別の仕事を後回しにすれば。
責任が重すぎる
–> 1億円は私の責任を超えています。100万円まで私の責任範囲で可能かもしれません。
スキルがない
–> スキルはすぐには身につかない。緊急であれば、スキルが必要な人にスイッチする、助けてもらう。
など、自分でできないことを、他の方法を採用すればできるようになる場合も多いと思う。
案を作って、提案、説明してみよう。すべて拒否するのではなく、これで合意をとるのだ。
まとめ
・君が一つ成長するためのアドバイス。
・できないと断る前に、できる可能性をすべて検討したのか?
・できないことを証明するほど難しいことはないのだ。
・できることを少しでもやってみる姿勢。案を作ってできる状態に近づける。