私は、61歳。2度目の退職を決めました。
今、50歳後半でやめようかどうしようか悩んでる人の参考になれば。自分の経験談です。
早期退職はもったいない?
退職した時期
1度目は、58歳の時。22歳で入社以来38年間勤めた最初の会社を早期退職しました。
2度目は、61歳の時、早期退職後、関連会社へ入社し、58歳から3年間働いた後に退職しました。
いずれも、自分のわがままというか、気分だけというか特にこれがやりたいとか次の目標や、仕事の目途があるわけでもなく辞めました。
退職を発表したとき、誰もが ”もったいない~” ”定年までいればいいのに~” ”なんで辞めるの~” と否定的なコメントばかりでした。そこそこの規模の会社でしたし、60歳まであと少し、そしてその後も65歳まで働ける道は残っています。
今飛び出てどーするの? 何かやることでもあるの?
2つ目の会社も辞める時には、”65歳の第二定年までいればいいのに~” ”座ってるだけでいいからいてほしい” と言われました。
実にその通りだと思います。収入だけを考えれば間違いなく、節目の年まで在籍するのが一番いいのかもしれないです。
今の気持ち
みんなには無鉄砲に見えたかもしれませんが、自分では、それなりに、退職後の毎月の生活のやりくりの目途や、老後の生活についても考えをめぐらしました。
自分が辞めたことで家族を巻き添えにはしたくないという最大限の配慮はしました。年金がもらえるまでの5年間の資金繰りは十分に確認したうえでやめることを決断しました。
自分の小遣いのやりくりだけは、自分で何とかしないといけないので、そこは頑張っていこうと思います。それが今のモチベーションです。
退職して、やめなければよかったかなと思うことも、10%ぐらいあります。
何が引っかかるかと言ったら、毎月の給与がなくなり、収入ゼロとなったことだけです。
では、なぜやめたのか? ほんとに気まぐれとしか言いようがないです。
なぜやめたのか?振り返り
一つ目の会社の場合は、55~58歳まで海外出向をして、コロナの大変な時期に海外工場の生産を継続するために奮闘しました。
コロナでの規制が厳しい中、海外で1台でも多く生産できるように、取引先もシャットダウンするたびに金型を移管したり、生産できるモデルを絞ったり、毎日が対応に追われました。
帰任が近づいてきたときに、本社と面談して帰任後の職務などについて話し合いがありましたが、本社は本社の都合があります。もちろんです。
誰も、海外でどれだけ頑張ったという過去のことなど関係ない。よく頑張ってくれたの一言で終わりでした。
今の会社の組織の中で必要なのは、その仕事をこなしてくれる人だけですね。自分のやりたいことをやらせてもらえるわけではないです。これがサラリーマンです。
58歳で役定ということもあり、帰任後は、ゼロからのリスタートです。同じゼロからのリスタートであれば、自分はどれだけのことができるのか他の会社でも試したくなったということがありました。
役定で座っているだけか、他の会社でゼロからスタートするかという選択でした。
どちらをとるかという状況で、ネガティブな選択だったかもしれません。
座ってるだけなんて嫌だ。今まで海外工場での貢献は誰も評価してくれない。というところからの逃避だったかもしれなかったです。
存在価値
でも、やめてよかったと思う。
人間の欲求の一つである承認の欲求が満たされなかったです。サラリーマンでもそうでなくても同じだと思いますが、やはり自分の存在価が認められないと、仕事へのモチベーションがあがりません。
存在価値を認めてくれるのは、やはり相手がいます。会社での組織からはずれて、ただ座ってるだけの毎日の会社の中に、自分の存在価値は感じられないです。これが辞めた大きな原因だったのかもしれないです。
感謝
1つ目の会社では、3度の海外出向もあって、思い出も、知り合った人もたくさんいる。今でも個人的にやり取りする人はいます。
2つ目の会社では、2つのプロジェクトを立ち上げてそれなりに貢献したと思っています。
会社で経験は、貴重だった。いろんなことを経験したし、たくさんの人と仲間になった。それは、本当に感謝している。
でも、会社が終わると、会社の人間関係は、ほぼなくなってしまいます。これだけ長い間、会社に時間を提供したのに自分に何も残らなかったと思うと少し寂しかったです。
そして、理解してくれた家族やみんなには、感謝です。
これから
自分が考えたのは、これからの人生は、自分のために頑張ろうとおもったことです。
収入は、必要なので働くことは、続けるつもりです。でも、会社にとらわれないようにしようと思っています。
定年後という本では、定年後は黄金の15年といっています。体が元気で、自力で生活できる貴重な時間が、定年後から、サラリーマン時代の労働時間と同じくらいあるといっています。
やりたいことが定まっていなくても、まずは一歩を踏み出すことが大切。
退職という決断をしたことで、これからの時間をどう過ごすかを考える余白が生まれました。
自分自身のために、この「黄金の15年」を大切にしていきたいと思います。
とりあえず一歩は踏み出してみました。
収入を得るための労働に気持ちを切り替え、それ以外の時間で、やってみたいこと、行ってみたいことを一つずつ実現しようと思っています。
小さな夢一つ ”北海道旅行へ行こう!”
今始めたブログ ”人生の集大成を作ろう!”
これらに時間を使ってみたいです。