「定年後、どう生きる?“黄金の15年”に気づいた62歳のリアルな心境」
楠木新さんが書いた 「定年後」 という本を読んだ。
自分の退職後の気持ちを混ぜながら、この本から気づいたことをまとめてみた。
始めに ~退職後、毎日が自由なのに、なぜか不安だった~
- 62歳で退職した現在の状況
- 健康なのに「どう過ごしたらいいか分からない」日々
- 同じように感じている人も多いのでは?
自分は、58歳で長年勤めた会社を早期退職し、2つ目の会社を3年働き61歳で退職した。サラリーマンでずーっと過ごしてきたが、退職すると一気に環境が変わる。
会社という場所がなくなり、自分の毎日の居場所がなくなる。週末が待ち遠しかったのが、今は、毎日が休み状態でだんだん休みも飽きてくる。
きっと、退職するとみんなこんなことになるのだろうか?サラリーマンの多くの人は、雇用延長を選択して、65歳まで働いているのだろうか?
楠木新さんの『定年後』を読んで心に刺さった言葉
- 本の簡単な紹介(2017年刊、ベストセラー)
- 「黄金の15年」という言葉に共感
- 定年後の時間は“余生”ではなく、“これからの人生の本番”という視点の転換
タイトルの「定年後」が目に飛び込んできた。
中央公論新社から2017年に発刊されて、ベストセラーとなった本です。楠木さんは、たくさんの退職された方を実際にインタビューしたり、他の方の著書も読まれて、バックデータもしっかりと研究されてました。
退職された人をたくさん見かける場所は、図書館、ショッピングモール、公園、スポーツジムって書いてました。まさに自分がよく行く場所です。
お金をあまりかけずに、そこそこ時間がつぶせて、そこそこ人もいて、一人でも気兼ねなく過ごせる居心地のいい場所です。まさにその通りと思いました。
また本の中で「黄金の15年」 ということばが出てきました。60歳~75歳を指すようですが、体も元気で、今までのサラリーマン人生から自分の本当の人生を過ごせる貴重な時間。
定年後の本の目次から抜粋
- 第一章 全員が合格点
- 第二章 イキイキした人は、2割未満
- 第三章 亭主元気で留守がいい
- 第四章 黄金の15年を輝かせるために
- 第五章 社会とどうつながるか
- 第六章 居場所を探す
- 第七章 死から逆算する
会社という「居場所」を失うということ
- 退職直後に感じた空白や孤独感
- 社会とのつながりが突然途切れる怖さ
- 居場所があったころの安心感、日々のリズムの喪失
定年の60歳を過ぎても生き生きと活躍してる人は、自分の周りでも少ないと思う。自分は、退職という道を選択したがほとんどの人は雇用延長を選択し、65歳まで働くつもりだ。
早々に退職して感じることは、やっぱり社会と切れることだ。人と会わない。会話しない。急に一人ぼっちになる。サラリーマンが長かったので、会社という組織に長年身を委ねたからだろう。
自営業やフリーランスの方が自分で稼ごうとしている姿が、たくましく見えてくる。自分には、会社という存在がなければ、稼ぐ力がないんだと痛感する。
そして、会社へ行けば仲間がいて、自分の席があって、何か仕事があって、毎日のルーティンもできてて、安心感があったんだと会社を離れると思う。会社にいるときは愚痴ばかりであるが。
「黄金の15年」とは──75歳までの貴重な時間
- 健康で自立して動ける15年間(統計的にも)
- 退職から75歳までが、行動できる“黄金期”である理由
- 自由な時間は、働いていた時間と同じくらいあるという事実に驚く
本にも書いてあったが、健康で自立して動けるのは75歳ぐらいまでだそうだ。実際に先輩方をみても70歳は、まだまだ元気でゴルフにも参加するし、元気だ。80歳になってくると、さすがにどこか動きが鈍くなってきてるような気がする。
この元気で動けるということに加えて、自分の好きなことができる時間というのが、黄金ということだとおもう。もちろん、お金の面でも、子供も巣立ち自分のために使える時期になったのだから。
サラリーマン時代の労働時間と、これから毎日自由となる時間がほぼ同じくらいあるそうです。この、黄金の15年を無駄に過ごさず、75歳からの行動が制限されてくる老後への準備期間という意味でも、やりたいことは今、やるべきだと思いました。
これからの「自分の居場所」をどうつくるか
- 人とのつながり、役割、仲間がキーワード
- 趣味・地域活動・軽い仕事・ブログなどの選択肢
- 今だからできる“やってみたかったこと”への一歩
毎日が休みだからと家でテレビを見て過ごすのも、いいと思うが、人間やっぱり幸せを感じるのは、自分の存在価値を感じた時だと思う。
何かをすることで、誰かの役に立ち、それが認められるとうれしいもんだ。サラリーマン時代も自分の価値を提供することで上司に褒められ給料をもらっていたが、黄金の15年は、上司も給料もなくなったけども、自分の価値を誰かに提供することは、継続したい。
会社が居場所は、なくなった。一人じゃないというありがたさは、やはりどこかに所属して自分の居場所が必要だと思う。ヒントは、小さいとき好きだったことや趣味、小さくても自分でできることらしい。
居場所を見つけながらも、自分のやりたいことは実現できる時間は十分ある。 黄金の15年
【まとめ】定年後は、もう一度「自分を生きる」時間
- 「何もしないと、何も生まれない」と実感
- 不安もあるが、それは“可能性がある”ということ
- 『定年後』は、これからを考えるための「地図」のような本